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マンジャロ皮下注について
投稿日:2025.12.14
マンジャロ(一般名:チルゼパミド)は、2型糖尿病治療に登場した新しい注射薬で、1週間に1回だけ腹部などに自己注射します。マンジャロはインスリンではなく、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)という2種類のインクレチンホルモン受容体の同時に作用する世界初の「GIP/GLP-1受容体作動薬」です。
従来のGLP-1作動薬も血糖コントロールと体重減少に効果的でしたが、マンジャロは二重作用により、それをさらに上回る効果を示すことが臨床試験で確認されています。特に強力な体重減少効果は、肥満を伴う2型糖尿病患者にとって画期的なメリットをもたらしています。
副作用としては悪心や下痢などの消化器症状が比較的多くみられますが、「食欲を抑えて体重を減らす」という一面があります。
一方、現在問題になっているのが、2型糖尿病ではない人がダイエット目的でマンジャロを打っているということです。当然低血糖などのリスクがあり、発売元の日本イーライリリー社も「2型糖尿病患者のみに使用」と適正使用についての声明を発表しています。

