新型コロナ死者数について

現在コロナ感染症の第8波が押し寄せ、さらにインフルエンザの同時流行もあり、医療現場はたいへん忙しい状況です。マスクや手洗いなど基本的な感染対策の継続をお願いします。

令和5年1月14日、新型コロナウイルス感染症の全国での死者数が1日で500名を超え過去最多になったとの報道がありました。累計も6万人を超え、そのうち1万人はこの1か月余りで急増しています。

現在流行しているオミクロン株は2022年1月の第6波から出てきました。オミクロン株の病原性はそれまでの株に比べ重症化率や致死率は低いとされていました。それは医療現場でも実感しているところです。では、そのような致死率の低いオミクロン株なのにどうして現在のような死亡者数の増大につながっているのでしょうか。

 

それはこの式をみていただければわかると思います。

 

死亡者数 = 致死率 x 感染者数

 

つまり致死率は低下(↓)しているのに、感染者数が莫大に増えている(↑↑)のです。よってそれを掛け合わせた死亡者数が増えている(↑)のです。

 

オミクロン株になって致死率が下がり、「コロナはインフルエンザや普通の風邪と同じになった」と言われる方がおられますが、それは違うと思います。コロナの感染性はインフルエンザとは比べ物にならないくらい強いものです。これについては基本再生産数として数値化されているのですが、今回その話は割愛します。

 

以前デルタ株のころの死亡原因は、コロナ感染で急激に肺炎が増悪し、感染直後に本人もコロナ感染を知らないうちに亡くなるというパターンが多くありました。一方現在は、高齢の方が感染後に持病を悪化させたり体力の低下により亡くなる場合が多いようです。

感染予防、特に高齢者のかたの予防が重要になりそうです。

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